大判例

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広島高等裁判所 昭和26年(う)707号 判決

職権をもつて原判決を調査するに原判決は被告人山木の原判示の贓物牙保及傷害の事実に付法律を適用するに当り右二罪が刑法第四十五条前段の併合罪の関係にあるものとして同法第四十七条第十条第四十八条第二項を適用して居る。併し贓物牙保罪の法定刑は懲役刑と罰金刑とを併科すべきものと定めて居るが、傷害罪の法定刑は懲役刑又は罰金刑若しくは科料刑を選択して科すべきものと定めて居るのであるから、原審が傷害罪に付若し懲役刑を選択したのならば刑法第四十七条第十条を適用すれば足り同法第四十八条第二項を適用する必要はなく、若し罰金刑を選択したのならば刑法第四十八条第二項を適用すれば足り同法第四十七条第十条を適用する必要はない。従て原判決説示の法律の適用に依つては原審が被告人山木を懲役一年及罰金五千円に処するに当り傷害罪に付所定刑中懲役刑を選択したのか罰金刑を選択したのかその孰れであるかを判定することが出来ない。

又原判決は被告人山木に対して主文に於て懲役一年及び罰金五千円に処すべきものとしながら其の罰金不完納の場合の換刑処分に付何等の言渡をなさず、しかも同被告人に対する法律適用の部に於ては其の適用法条として刑法第十八条を掲記して居る。従て原判決は被告人山木に対して之等理由不備の違法があるものというべきであるから弁護人の論旨に対する判断を為すまでもなく、原判決中被告人山木盛親に関する部分は破棄を免れない。

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